【チマチマ偉人列伝】 第3回神田久幸さん


 今や、ナンバー1グルメ雑誌になったdanchu(プレジデント社)。その前編集長だった神田久幸さんが書籍編集部に移り、「京都の値段」「京都の値段その2」(文柏井戸壽、写真ハリー中西)という本を出した。
 中身はタイトル通り、様々な京都の名物をカラー写真で紹介し、それがいくらで楽しめるのか、値段という切り口で、編集したものだ。
 パート1には「いづう」の鯖寿司2100円、田舎亭の片泊り8500円とかあって、楽しめたが、「その2」の目次を見てたら「チマ」を発見!
 ホテル嵐亭の一泊二食1万6000円「京家コロッケ」45円「「はふうのカツサンド」1500円、「井澤屋のガーゼ湯上り」1800円などに混じって、「中川竹材店」の竹細工体験3500円というのがあったのだ。
 中川竹材店といえば、元禄元年創業、三百年を超える老舗である。ここで、10代目当主の指導の下、竹細工で花篭を作れると言うのである。
 体験製作するのは「四海波」という手法で作る籠で16本の竹ひごを編む。約二時間で、涼しげな花篭が編み上がるという。 そういえば、京都にはチマな旅にもってこいの名所がたくさんある。西陣織り、友禅染め、京焼き陶芸などの体験工房もある。本をめくっていると、「対鳳庵」で抹茶を頂き、「スマート珈琲店」でオムライスを頬張り、「くらま温泉」の露天風呂につかり、「護法堂」の紅葉で嵯峨野の秋を満喫して、嵐山で体験工房というような旅のプランが湧いてくる。
 神田さん、いい本出したなあ。
 ちなみに神田さんは凄い凝り性で、danchu時代は、あらゆるレストランに足を運び、自分の舌で味を確かめないと掲載を認めなかった。酔っ払うとすぐ居眠りして、レストランでイビキをかくこともしばしばだった。
 この本も自分の足でネタをチェックしたんだろう。中川竹材店には極上の竹の耳掻きもあるそうで、そんな小さな情報まで入っている。チマ人間は必読!!。



(SHUNJI)
BACK TO TOP
BACK TO TOP